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上場投資信託:証券各社、品ぞろえ増やし販売強化

世界のETF残高の推移
世界のETF残高の推移

 証券各社が国内外の取引所に上場するETF(上場投資信託)の品ぞろえを増やし、販売を強化している。ETFは投資リスクを分散しやすく手数料も割安なため、世界的に残高が急増しており、国内での市場拡大をにらんだ戦略だ。株式市場の低迷が続く中、商品の多様化で投資家を呼び戻す狙いもある。

 野村ホールディングス傘下の資産運用会社、野村アセットマネジメントは、食品、エネルギーなど業種別の日本株指数に連動するETF17本を、東京証券取引所に25日に上場する。日興コーディアルグループ傘下の日興アセットマネジメントも3月中に、新興企業株などに連動するETF4本を上場する。国内に上場されるETFはそれ以前の18本から倍増し、計39本になる。

 一方、野村証券は、海外で上場しているETFの品ぞろえを昨年5月以降17本増やして31本にした。大和証券も今年3月中に昨年の2倍の30本にする予定で、「新興国株や高騰する商品先物に連動した銘柄が中心」という。日興コーディアル証券は昨秋に2本増やし計11本とした。

 米モルガン・スタンレーによると、世界のETF残高は00年以降急増し、07年は前年比40.8%増の約82兆円になった。世界での全銘柄数は1000本を超える。ただ、国内の残高はまだ3兆円強で、「知名度の向上が課題だが、今後は急増する可能性もある」(東証幹部)とみられ、拡大への期待が高まっている。【松尾良】

 ◇ETF

 Exchange Traded Fund(上場投資信託)の略。TOPIX(東証株価指数)などの株価指数や商品価格指数などに連動して運用される金融商品。通常の投信とは異なり、取引所に上場し、株式と同様に時価で売買される。比較的小額から取引できるなどの利点があり、海外では90年代から活発に取引されている。

毎日新聞 2008年3月12日 18時16分 (最終更新時間 3月12日 20時33分)

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