打撃練習を終えたヤンキース松井(撮影・菅敏) |
【タンパ(米フロリダ州)8日(日本時間9)=千葉修宏】ヤンキース松井秀喜外野手(33)が、9日のツインズ戦(フォートマイヤーズ)でDHとして実戦復帰する見込みとなった。この日、遠征メンバーが発表され、松井もメンバー入りした。米メディアに対し「大丈夫。プレーできると思う」と話した。昨年11月の右ひざ内視鏡手術から、いよいよ復活の時を迎える。
「えっ? 入っているの?」。松井はこの日の朝、米メディアからのメンバー入りについての質問を受けるとちょっとびっくり。その後、笑顔で「大丈夫。たぶんプレーできる。準備はできている」と答えた。
7日の練習後には、実戦復帰に対して慎重な受け答えに終始していた。日本報道陣に対しては「(首脳陣が)来週出られるかと聞いてきたから、大丈夫だと答えておきました。時期は分からないけど」。米メディアには時期を特定したものの「月曜(10日)か火曜(11日)には出られると思う」とだけ話していた。
だがフリー打撃やスパイクを履いての守備練習、ランニングの感触が、心を軽くしていたのだろう。当初予定されていた13〜15日という復帰時期が、さらに早まった形だ。
7日の練習では歌手大友康平らが見守る中、フリー打撃では低く力強い打球を連発。まだまだ走るフォームは左足に比べ、右足の蹴りが弱く、ひざも曲がらないが、実戦復帰への手応えをつかんだのは間違いない。
7日のアストロズ戦では、右脇の下から背中にかけての筋肉に軽い痛みを訴えた三塁ロドリゲスがDHで出場し、8日のレイズ戦もDHで出場。9日のツインズ戦は欠場する見込みだ。そのため、松井がDHでスタメン出場する。
とはいえ現時点でのジラルディ監督の構想では、対右投手限定のDH。常時スタメンで出場するためには、残りのオープン戦約20試合でアピールするしかない。すでにオープン戦で活躍中のダンカンは現在打率5割、2本塁打、9打点、エンスバーグは打率4割6分2厘、ジアンビは打率3割3分3厘、1本塁打。松井はこれらの選手よりも使えるところを証明しなければならない。ここからつらく、厳しい戦いがスタートする。
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