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患者死亡で院長を送検 埼玉・春日部の病院
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埼玉県春日部市の春日部厚生病院で平成17年、腰の手術を受けた同市の無職女性=当時(75)=が死亡した医療事故で、埼玉県警捜査1課と春日部署は13日、業務上過失致死の疑いで、執刀した同病院の男性院長(53)=同県越谷市=を書類送検した。
調べでは、院長は同年7月7日、腰椎圧迫骨折で入院していた女性の腰の骨を固定する手術中、手術器具で誤って腹部の大動脈に穴を開けて出血させ、同月10日午前1時半ごろ、多臓器不全で死亡させた疑い。
同署によると、院長は手術中に出血性ショック状態に陥った女性に輸血などで対応し、女性が転院先の病院で緊急手術を受けるまでの約12時間にわたり、適切な止血措置を怠ったという。
調べに対し、院長は「手術器具を使う際、ぐぐっと途中で止まる感じがした」と供述、過失を認めているという。
遺族は18年6月、病院を経営する医療法人光仁会を相手取り、総額約7000万円の損害賠償を求める民事訴訟をさいたま地裁に起こしている。
同病院は「民事裁判中なのでコメントは差し控える」とした。