サンゴの敵、大量発生 沖縄で駆除作戦2008年03月13日06時06分 沖縄県の石垣島と西表島の間に広がる日本最大のサンゴ礁域、石西礁湖(せきせいしょうこ)とその周辺で、サンゴを食べるオニヒトデが大量発生を始めた。環境省の調査によると、目撃個体数は、06年度は1地点(約50メートル四方)あたり平均0.72匹だったが、今年度(速報値)は5匹と、約7倍に増えた。駆除数は07年の約3000匹に対し、今年は1、2月だけで1万匹を超えた。いくら駆除をしても追いつかない状況になっているという。
石垣島のダイバー5人が12日、周辺海域でオニヒトデ駆除のボランティア活動をした。長さ50センチほどのステンレス製の棒をサンゴの陰に差し入れ、約40分で直径10〜40センチの56匹を捕獲した。 同省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターの廣澤一・自然保護官は「このまま増え続けると、約20年ぶりの大量発生となり、サンゴ礁に壊滅的な被害が出る恐れがある」と話している。 石西礁湖は東西約30キロ、南北約20キロの海域で、300種を超すサンゴが生息する。環境省は、石西礁湖と周辺海域に約120の調査地点を設け、オニヒトデの監視を続けている。 大量発生の原因については、天敵のホラガイの減少や海の富栄養化などの説があるものの、よく分かっていない。 食害を受けたサンゴは、真っ白な骨格がむき出しの無残な姿になる。オニヒトデは夜行性だが、本格的な大量発生に入れば、日中もサンゴの上に群がるという。沖縄のサンゴは高水温による白化現象でも痛めつけられており、食害が追い打ちをかけると心配されている。 PR情報この記事の関連情報サイエンス
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