県内で昨年1年間に、飲酒運転で免許の取り消しや停止の行政処分を受けた例は1184件で、前年比47・0%減と大幅に減った。県警運転免許本部は、全国で飲酒運転による悲惨な事故が相次いだことや、昨年9月施行の改正道交法で罰則が引き上げられたことが背景にあるとみている。
飲酒運転自体が減っているとみられるが、県警によると、「事故を起こさなければいいと思った」「捕まったのは運が悪かった」などと話す運転者もいるという。
同本部によると、飲酒運転のうち呼気1リットルから0・15ミリグラム以上のアルコールが検出される「酒気帯び」が前年比47・8%減の1152件。正常な運転ができないほどの「酒酔い」は32件で前年比4件多かった。
飲酒運転による免許の取り消しや停止はここ数年、2000件台で推移。過去5年間では2003年の2503件が最多だった。
一方、速度違反や無免許運転など、ほかの違反も含めた昨年1年間の取り消しや停止の処分は、前年比12・4%減の8792件。速度違反による処分は同0・9%減の3727件、無免許運転での処分が同6・2%減の76件。違反の累積で処分を受ける例が多いという。
全体では、65歳以上の人への処分は前年比4・9%増の727件。03年と比べ20・2%増で年々増えている。県警は、事故防止も含め引き続き高齢者対策に力を入れていく考えだ。