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懐柔策にチベット民衆なびかず (2/2ページ)

2007.11.19 19:45
ダライ・ラマ14世ダライ・ラマ14世

 また、ダライ・ラマが米議会から議会名誉黄金章を授与された当日の早朝、ラサでチベット仏教の僧侶数百人が受章を祝う活動を行っていたところ、4000人の武警や軍兵士が出動し、多数の僧侶を殴打し、数十人の僧侶が逮捕された。

 中国政府はダライ・ラマのインド亡命以来、チベット民衆に対して厳しい思想統制を敷き、僧侶を中心にダライ・ラマを否定する思想教育を強化してきた。その一方で、膨大な経済支援を投入するなど“アメとムチ”を使い分け、チベット民衆の懐柔に努めてきた。

 しかし、チベット亡命政府によると、毎年2000人ものチベット民衆が自らの生命を懸けて、同自治区などから国外に脱出し続けている。また、中国当局の厳しい監視下にもかかわらず、ダライ・ラマを慕う民衆の活動は活発化しており、暴動やデモなどもしばしば伝えられる状態だ。

 中国政府は今年9月1日、チベット仏教で「活仏」と呼ばれる高僧の転生に申請許可制度を導入しており、来年8月の北京五輪を前に、今後も締め付けを強化するものとみられる。(相馬勝)

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