【台北・庄司哲也】台湾の国連加盟の賛否を問う住民投票について、党内で対応が割れていた最大野党の国民党は12日、中央常務委員会を開き、同党総統候補の馬英九氏(57)が主張する「中華民国」名での国連「復帰」の住民投票実施を支持することを決定。台湾で初めて、国連への参加に関する住民投票が成立する可能性が出てきた。与党・民進党が推進する「『台湾』名での国連『加盟』」の住民投票については不成立を目指す。
住民投票は総統選と同じ22日に予定されている。国民党内で住民投票自体のボイコットを求める意見が出ていたことから、不成立を懸念する陳水扁総統は、「中華民国」名と「台湾」名双方の住民投票への参加を呼びかけている。
国民党内でくすぶるボイコットの意見にも配慮し、中央常務委員会の決定は「双方の住民投票用紙の受け取りを拒むことも理解し尊重する」と併記した。
毎日新聞 2008年3月12日 19時18分 (最終更新時間 3月12日 22時42分)