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頭撃って死なぬ方法 調べたのに失敗 組員、借金逃れで 

2008年03月13日00時25分

 神奈川県伊勢原市の路上で昨年8月、会津小鉄会系暴力団の西川幸男組員(当時40)=滋賀県長浜市=が死亡した事件で、県警暴力団対策課は12日、殺人事件との当初の見方を変え、西川組員が自分で頭を拳銃で撃って死亡した、と断定した。また、同課は、妻の豊子容疑者(39)=滋賀県米原市=が、西川組員の死亡を「他殺」と偽って保険会社から保険金をだまし取ろうとした詐欺未遂の疑いで逮捕した。

 調べでは、西川組員と豊子容疑者は当時、事業の失敗などで約5200万円の借金があり、所属する暴力団への上納金などの支払いが滞っていた。西川組員は「組に支払いを強要される」と思いこみ、それを避けるために、拳銃で狙撃された事件を装うことを計画。頭を自分で撃ち、豊子容疑者に拳銃を捨てさせて、第三者に撃たれたように見せかけようとした。しかし、計画に反して西川組員は死亡した。

 県警によると、押収した西川組員のパソコンに、脳のサイトを検索した履歴が残り、拳銃で頭を撃っても死なない方法を調べた形跡があった。豊子容疑者は「足や腕でなく頭を撃てば、疑われないと思った」などと供述しているという。

 想定外の夫の死亡を受け、豊子容疑者は保険会社から西川組員の保険金約2500万円をだまし取ろうとした疑いがもたれている。豊子容疑者は今年2月、拳銃を持ち去った疑いで逮捕、すでに起訴されている。

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