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国会議員に靖国映画試写会 自民若手が文化庁通じ要請 '08/3/12

 靖国神社をテーマにしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の内容が「反日的」と聞いた一部の自民党国会議員が文化庁を通じて要請していた国会議員向けの試写会が十二日夜、東京都内で開かれる。

 映画は四月の公開予定で、文化庁の所管法人を通じて助成金を受けていた。こうした形の試写は異例。配給会社側は当初「事前検閲だ」と反発していたが「一部議員ではなく全国会議員が対象ならば」と承諾した。

 映画は軍刀「靖国刀」を打ち続ける刀匠が、戦争や神社に抱く複雑な思いを軸に描いた。監督は一九八九年から日本に住む中国人の李纓リ・インさん。文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」が管理する芸術文化振興基金から二〇〇六年度に助成金七百五十万円を受け制作された。

 助成金が出た作品と知った自民党の稲田朋美衆院議員が文化庁に「早めに見たい」と要望。配給会社によると、二月中旬、文化庁から「ある議員が内容を問題視している。事前に見られないか」と打診があり、稲田氏ら自民党若手議員グループの名を聞いたという。

 配給会社は「問題があるという風評が独り歩きするより、多くの人に見てもらった方がいい」と判断し全議員に案内状を送った。




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