【独女通信】愛されていないのサイン

「好きです」と告白してイエスかノーかの返事をもらう。そんな白黒ハッキリした恋愛は、30代独女にとってこの上なく難しい。うまくいけばよいのだが、そうでない場合のことを考えると二の足も三の足も踏んでしまうのだ。相手が仕事関係の人間だったら、その後のリスクを考えてしまうし、合コンや紹介で出会った男性だとしても、友人を介してフラれたという噂が広まってしまうかもしれない。「いい年してモテない」なんて評価は絶対に避けたいところ。独女たるもの、仕事ばかりでなく恋愛の上でもＫＹ能力が必要と言えるだろう。

　そこで今回は、独身男性に「好きでない女性に迫られた時の対処法」を取材してみた。「愛されていないのサイン」を敏感にキャッチして、積極的にアプローチを続けるべきか否かの参考にしてもらいたい。

　まずは、合コンで知り合ったどうでもよい女性からメールが届いた場合。多くの男性はとりあえず返信はくれるそうだが、38歳のＴさんは、「この前はありがとうございました。また、機会があったらよろしくお願い致します」など、ビジネス口調のメールを送るという。「『○○くんはバカでおもしろいでしょう？』なんてくだけたメールを送って返事がきても困ります。メールでも一切隙を与えませんね」。お堅いメールが届いたからと言って「誠実な人ね♪」と喜ぶのはチト早いかも。

　ただし、「メールのやりとりで印象が変わる可能性もある」と答えてくれたのはIT企業に勤めるＫさん（32歳）。何度か互いの近況を報告し合い、それでも好意が募らない場合は「返信の頻度を遅らせつつフェイドアウト」。相手からのメールが途絶えたら、引き際と判断してよさそうだ。

「まったく眼中にない、社内の女性からの好意を感じたら？」という質問には、「相手が年上なら『年下の娘を見ると守って上げたくなるんすよ（力説）！』など、間接的に『ＮＯ』の意思を伝える」「彼女もしくは別に好きな女性がいるそぶりを見せる」という回答が主流。社内恋愛経験者のＳさん（34歳）いわく、「社内での関係もあるから、二人で食事に行くくらいはする。けれど、好きでない相手ならその後の発展はないし、二度目もやんわりお断り。そもそも連絡がとりやすいのだから、社内恋愛は互いの気持ちが合えば、スピーディに展開するものなんです。３カ月以上かけてもうまくいかないときは、脈が薄いのかもしれませんね」。


　交際前のお試しデート後の反応も、その気のないときは「相手から電話がかかってきても出ない。うっかりとってしまっても『仕事中だから』とすぐに切る」と素っ気無い。「普通の男は、相手に好意があればデート中かその直後には次の約束をしますよ。『また今度』や『仕事が忙しくて会えない』は『ごめんなさい』とイコールだから、待っていても無駄でしょうね」と、出版社勤務のＹさん（29歳）は教えてくれた。

　それでは、うっかり（？）好きでもない女性とベッドインしてしまった場合、男性はどんな反応を示すのだろう？　大方の回答は「二度と会わないようにする」。「電話もメールも無視」から「問い詰められたら、ひたすら陳謝」までこちらのサインはわかりやすい。手のひらを返したような態度は腹ただしいが、逆に真面目だからこそのリアクションともいえる。

　こうした回答と一線を画すのが、以前は芸能事務所にも所属していたことのあるイケメン会社員のＫさん（30歳）。「好きではない女性からのメールもまめに返信するし、誘われたら二人で飲みに行きますよ。無下に断ったら相手もかわいそうですから。体の関係を持ってしまっても、女性側が『会いたい』と言うならデートもしますね。その後、本命になるのかは状況次第。よっぽどＮＧな女性でない限り、すぐに答えは出しません」

　多くの男性は関係が深くなればなるほど、ハッキリと「ＮＯ」の意思を伝えようとするが、モテ男はその例にあらず。愛していなくても、ブレーキランプ５回点滅させちゃうくらいは造作ないのだ。サインが読めない場合は、信頼できる友人に判断を仰いでみましょうね。（中沢夕美恵）