「ウォン安は短期的」との見方有力
米ウォール街の韓国専門家は、最近のウォン安ドル高進行について、米国の金融不安、韓国経済の不振、韓国の経常収支悪化など複合的な要因が作用していると分析した。しかし、ウォン安は短期的な現象で、長期的には世界的なドル安でウォン相場は横ばいかややウォン高に振れるとの見方が有力だ。
専門家らはまず、世界的なドル安傾向の中でウォンが上昇せず逆に下落している奇妙な現象の理由として、米サブプライム住宅ローン問題による信用不安を挙げる。
JPモルガンチェースの為替相場専門家は「米国の金融機関は最近のサブプライム問題の余波でマージンコール(信用取引における保証金積み増し要求)を受けるなど現金不足に苦しんでいる。このため、韓国で株式を売り、ドルに換えた上で資金を引き揚げているため、ウォン安ドル高が起きている」と説明した。外国人投資家は韓国のKOSPI指数が1000-1200ポイントの時点で投資しており、現在の株価水準で売却しても相当の利益を確定できる。ウォール街で日本円、スイスフラン、スウェーデンクローネが「安全な通貨」と認識される一方、ウォンは相対的に安全性が低い通貨に分類されている。このため、現金が必要な金融機関は安全性が低いウォンから処分しているという。
韓国経済が米国の景気低迷で打撃を受ける点もウォン安要因だ。アルファイン・キャピタルのキム・スンジン代表は「2月に中国の対米輸出が大幅に減少したとの情報が伝えられ、中国や韓国など対米輸出への依存度が高い国々が打撃を受け始めたとの見方がウォール街で出始めた」と指摘する。
ウォール街の専門家の大部分は、現在のウォン安現象が短期的なものにとどまるとみている。米国経済がサブプライム問題の余波で当面下降線をたどることが確実で、ドル安基調が支配的になるとの見方が背景だ。
韓国銀行ニューヨーク事務所チーム長のユン・ヨンジン氏は「円相場が1ドル=100円を目前に控える水準まで上昇し、ウォンだけが独歩安を続けるのは困難だ」と話した。ウォン相場の先行きをめぐっては、当面は1ドル=930-980ウォンのレンジで推移すると予想する意見が多い。
ニューヨーク=金起勲(キム・ギフン)特派員
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