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<新銀行東京>都幹部が最終原案の赤字を黒字目標に書き換え

3月12日2時35分配信 毎日新聞


 「新銀行東京」の経営危機問題で、設立時に業務運営の基本指針「マスタープラン」の原案を作成した際、当初は「開業3年後(08年3月期)は単年度赤字」と分析していたのに、04年2月の発表時には、都側が「54億円の黒字」と書き換えていたことが分かった。11日、プラン作成の中心メンバーが、毎日新聞の取材に証言した。都側が新銀行設立前から、あえて楽観的な見通しを作り出していたことになり、批判を浴びそうだ。

 マスタープランは、05年4月の開業当初から経営トップの代表執行役を務めた仁司泰正氏(67)ら執行役候補7人と都職員、専門家が検討を進めて作成された。経営や融資の基本姿勢を示した設計図といえるもので、原則無担保・無保証の中小企業向け融資など、新銀行の事業モデルを盛り込んでいる。

 関係者によると、開業3年後に当たる08年3月期の目標は、数次にわたる付き合わせ作業を経て、原案では10〜20億円の赤字とするデータを提示した。しかし、都側はこれとはかけ離れた54億円という大幅な黒字に改めて発表したという。関係者は「赤字では都合が悪かったのだろう」と指摘している。

 新銀行はマスタープランについて「間違っていない」と一貫して主張しており、石原慎太郎知事ら都側も「プランが悪いのではなく、経営陣の問題」と強調している。

 11日の都議会予算特別委員会でも、吉田信夫議員(共産)がこの問題を取り上げたが、都の佐藤広産業労働局長は「まったく存じ上げません」と答えるにとどまった。【市川明代、佐藤賢二郎、木村健二】

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最終更新:3月12日12時4分

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