測り難きは人心2008年03月12日 米大統領選が白熱化している。民主党ではオバマ、クリントン両上院議員が予備選挙で熾烈(しれつ)な大統領候補指名争いを展開するなか、共和党の指名を手中にしたマケイン上院議員は、着々と本選挙の地固めを進めている状況だが、ワシントンやウォール街の友人たちは景気、外交など3氏の政見比較よりも「測り難きは人心(ひとごころ)」で「誰がマシか?」と情勢分析はもっぱら消去法。 まずキーワード「初」。人種や男女性差が争点ではないと言いながらも、オバマ氏なら黒人が、クリントン氏なら女性が史上初めて大統領になる。どちらが米国にとってマシか難題だ。オバマ氏に抵抗感のある有権者が多いのも事実。しかし、ケネディ元大統領も「なんでよりによってアイルランド系が」と言われながら当選した。一方、クリントン氏の最大の敵はオバマ氏ではなくて、実は同性である女性層、あるいは反対に男性層とも見方が割れ、これまた消去が難しい。「経験」ではオバマ、クリントン、マケイン3候補のうち、オバマ氏が一番若輩だが、ケネディ元大統領も上院ではあまり活動せず、政策通でもなかった。「年齢」。71歳のマケイン氏と親子ほど年が違う46歳のオバマ氏のどちらを有権者はとるか。 クリントン氏なら性差を武器にマケイン氏の勝機もあると踏んでいた共和党系の友人も複雑だ。民主党の指名争いを横目に共和党が早々とマケイン候補で固まったのも、こうした思惑に立っている。ところが、「ケネディの再来」とオバマ氏が肉薄してきた。オバマ対マケインでは苦戦は免れなくなった。 「もしヒラリー・クリントン大統領で2期ならブッシュ父、クリントン夫、ブッシュ息に続き米国は28年間もブッシュ、クリントン両家が君臨することになる。王政でもあるまいし」とワシントンの友人。案外これも秋の本選を占うキーワードかも知れない。(昴) PR情報バックナンバー |
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