社会
重症患者の受け入れ拒否 県内の深刻な実態浮き彫り
総務省消防庁が十一日に結果を公表した二〇〇七年の救急搬送実態調査。重症患者が医療機関から受け入れを十回以上拒否された事例が兵庫県でも二十八件に上るなど深刻な実態が浮かび上がった。昨年十二月には、姫路市内の男性救急患者が十七病院で受け入れを拒否され、死亡する事態が発生。医療機関との連携強化を模索する県は「受け入れ照会回数、搬送にかかる時間をできるだけ少なくする努力をしていく」としている。(小森準平)
調査は救急搬送を、妊婦▽十五歳未満の子ども▽妊婦、子どもを含む重症患者▽救命救急センター搬送-に分類。兵庫県は計約三万八千件(重複分を含む)で、医療機関からの拒否回数や現場での待機時間、拒否理由などをまとめた。
各区分の最多拒否回数は、妊婦が、西宮市の十二回、子どもが、たつの市の十四回。重症患者と救命救急センター搬送はともに二十回に上った。拒否理由では、妊婦と子どもは「専門外」が最も多く、重症患者と救命救急センター搬送では「手術中・患者対応中」が最多だった。
また、山の中での負傷のため、救出に時間がかかった事例などを含め、現場での待機時間が一時間以上だったケースは、子ども六件▽重症患者三十二件▽救命救急センター搬送四件-だった。
一方、県内三十の消防本部のうち、今回の調査区分に合った記録を残していない消防本部が複数あり、県は「今回の結果はあくまで参考。受け入れ拒否件数はもっと多いのが実態だろう」としている。
(3/12 09:43)
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