10日に岡山市内で会見した中村友梨香選手は「夢のような気持ち。これからもっと頑張り、気を引き締めて走りたい」と喜びを語った。 約70人の報道陣から一斉にフラッシュを浴びたヒロインは、やや緊張気味の表情。それでもシドニー五輪代表で、先輩の山口衛里コーチらから花束を受け取ると、快心の笑顔を見せた。 「4年前の入社時は、この場にいるなんて考えられなかった。代表としての責任を自覚し、選ばれなかった人の気持ちも背負って走る」ときっぱり。目標として「練習を予定通りこなし、良い状態でスタートラインに立つこと」を挙げた。 初マラソンで初優勝のレースを「楽しめた」と振り返る一方で「前半は集団の中で、余分な力を使った。切り替えをもっと速くできるようにしたい」と、本番までに課題の克服に重点を置く。 同席した武冨豊監督は「結果が出てほっとした。普段から競技中心の生活を送っているのが大きい」と成果を強調。最後の1枠を争い、補欠になった森本友選手(24)も「天満屋から代表が出てうれしい。中村には頑張ってほしい」とエールを送った。 天満屋からの女子マラソン五輪代表選出は、山口選手、アテネ大会の坂本直子選手に続き、3大会連続。 石井正弘知事は「北京五輪出場決定を心からお祝い申し上げます。マラソン初挑戦とは思えない鮮やかな走りでつかみとった栄光、誠におめでとうございます。最高の舞台でさらに大きく輝いてください。195万県民と共に応援します」とする祝福のコメントを発表した。