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【3月11日 AFP】学位取得のために復学を考えたことがあるなら、ある研究結果が背中を押してくれるかもしれない。ハーバード大学医学部(Harvard School of Medicine)研究チームによれば「学歴が高い方が寿命が長い傾向がある」からだ。
■平均余命の延びに学歴格差?
研究チームはまず、高卒以下の学歴グループとそれ以上の学歴グループを対象に、25歳時点での平均余命が81-88年と91-98年でどう変化したかを調査した。
その結果、高学歴グループでは1.4年延びたが、低学歴グループの延びは半年にとどまったことが分かった。また、90-2000年では高学歴グループは1.6年寿命を延ばしたが、低学歴グループでは変化がみられなかった。
このことから研究チームは「1980年代から2000年にかけて平均寿命が延びたのは、高学歴の人々だけと言っても過言ではない」としている。
研究結果のとおり、学歴が高くなればなるほど寿命が延びるなら、取ろうかどうか迷っている学士号、修士号、博士号を取得する時間はたっぷりあると言えるだろう。
研究によると、2000年には25歳からの平均余命は高校卒業資格以下のグループで50年(75歳)、それ以上の学歴グループで57年だった。
1990-2000年まで、人種や性別を問わず平均寿命は延びた。一方で高学歴と低学歴のグループ間での寿命の差は広がった。
■喫煙と肥満が寿命に影響
80年代から90年代にかけては平均寿命が著しく延びているが、その原因である死亡率の減少は学歴によって異なる。研究チームはその理由について、経済格差を除外すれば、喫煙と肥満にあるとした。
教育程度の違いによる死亡率の差の最大の原因となっている心肺疾患やがんなどの主因は喫煙だという。
研究では、喫煙のほかに米国全体の肥満増加傾向も指摘された。肥満は喫煙とともに低学歴の集団に顕著に見られる傾向だという。最近の研究では肥満が原因とみられる死亡率は喫煙とほぼ同程度であることが示唆されている。
研究チームは90-2000年の人口調査の推定と死亡証明書のデータ、さらに死亡率を長期的に研究しているNational Longitudinal Mortality Study(NLMS)の統計から得られたデータと照合した。(c)AFP
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