家電量販店7位のベスト電器は10日、40%を出資する連結子会社のさくらや(東京)を完全子会社化したと発表した。両社間で商品政策や管理部門を統合し、業績が低迷するさくらやの本格再建に乗り出す。ベストは業界最大手のヤマダ電機や2位のエディオンが求める提携には応じない方針。今後、提携圧力を高めないためにはさくらやの再建によるグループの収益力向上が急務と判断した。
ベスト電器は同日付で企業再生ファンド、フェニックス・キャピタルから残りのさくらや株60%(約1700万株)を取得した。取得額は公表していない。ベスト電器とさくらやは今後、人事や経理など管理部門も順次一本化する。すでに一本化作業に着手したPOS(販売時点情報管理)システムに続き、会計処理システムも6月をめどに統合する。
さくらやに関しては今後、店舗の統廃合や昨年秋に資本・業務提携したビックカメラのノウハウの活用を検討する。(07:00)