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在韓外国人「日本や香港はすごく楽」(3/4)

【特集】外国人が暮らしにくい国・韓国

 SGSコリア社員で4年前に韓国に来たウクライナ人のマリア・チジェフスカさん(27)も先日、インターネット通販サイト「インターパーク」でお気に入りのスカートを買おうとしたが、時間をムダにした末、とうとうあきらめてしまった。同サイトの「外国人会員加入」欄の指示通りに名前や外国人登録番号を入力したが、最後に出たのは「実名確認できません」というエラーメッセージだけ。韓国生活3年目の米国人、マイケル・ラルフ・ブラントリーさん(42)=韓国外国語大学教授=は2006年のクリスマス休暇に帰国するため飛行機のチケットを買おうとリュックサックに現金350万ウォン(約40万円)を入れ、航空会社のオフィスを尋ねた。スリにでも会いはしないかと心配でたまらず、ずっとリュックを胸に抱えていたという。こんな苦労をするのも、クレジットカードが作れなかったためだ。

◆外国人に対する基準もなし 

 「インターネット大国」と呼ばれる韓国だが、外国人はインターネットのせいで頭を抱えている。

 インターネットサイトのID登録は外国人の加入をいろいろと制限し、統一された基準すらない。ネットで外国人の実名確認ができるよう、出入国管理事務所が04年7月から情報を提供しているが、サイトごとに条件が違う。ネイバーやEmpasなどでは、出入国管理事務所に登録されている外国人の実名が確認できる。だが、サイワールドやCGVなどでは外国人登録証のコピーをFAXで送らなければならない。しかし、ネットで登録可能だというネイバーも、実際に登録手続きをしてみると、エラーが度々発生する。

 銀行サービスも同じだ。外国人に対しクレジットカードを発行する条件は、同じ銀行内でも支店やコールセンター職員の対応によって違う。国民銀行コールセンターのある職員は「教授のビザで保証人がいなければ年収5000万ウォン(約560万円)以上であることを証明しなければなりません」と言うのに対し、別の職員は「教授のビザなら年収の証明は必要ありません」と答えた。ソウル市衿川区にあるウリ銀行A支店では「外国人は連帯保証人がいなければクレジットカードは作れません」とはっきり言ったが、ソウル市東大門区のウリ銀行B支店では「年収3000万ウォン(約340万円)以上で大企業社員や公務員なら保証人がいなくても大丈夫です」と言う。日本で3年間暮らした後、2年前に韓国に来たカナダ人のライアン・ベトキンさん(32)=大学英語講師=は「韓国はグローバルスタンダード(国際基準)どころか、コリアンスタンダード(韓国の基準)すらきちんとしていないようだ」と呆れ顔だった。

リュ・ジョン記者

キム・ヨンジュ記者

ピョン・ヒウォン記者

キム・ギョンウン記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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