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中国医療機関「鳥インフル対策不十分」 広州の専門家が会見 (1/2ページ)
【北京=矢板明夫】中国で感染症・呼吸疾病の権威として知られる広州呼吸疾病研究所の鐘南山所長が北京市内で記者会見し、中国の中南部を中心に今春、インフルエンザが大流行する可能性があり、懸念されている鳥インフルエンザ(H5N1型)が新型インフルエンザに変異する危険が高まっていると指摘した。また、中国の医療現場での対応は極めて不十分で、早急に対策を講じる必要があると強調した。
広東省選出の代表として開催中の全国人民代表大会(全人代=国会)に出席するため北京を訪れている鐘氏は10日に会見した。鐘氏によると、今年1月から広東、湖南省など中国の中南部を中心に記録的な大雪被害があった。これまでの経験では、気温が通常より極端に低い冬の後、今春のように急に暖かくなった場合、インフルエンザが大流行することが多い。すでに広州や香港ではこの傾向が見られ、3月から6月にピークを迎える可能性があるという。