医療機関による救急患者の受け入れ不能が社会問題になっているのを受けて、自民党社会保障制度調査会の「救急医療と搬送に関するプロジェクトチーム(PT)」(石崎岳主査)は3月11日、具体策をめぐる議論をスタートした。
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救命センターへの受入照会、最大63回 救急搬送をめぐっては、救急ニーズの増大に伴う需供ギャップの拡大や、軽症者による出動要請などを背景に、受け入れの先医療機関が決まるまでに長時間を要する、いわゆる“受け入れ不能”が社会問題化している。
このためPTでは、救急医療の抱える課題ごとに論点を洗い出し、具体策を検討する。早ければ4月上旬にも提言を取りまとめる方針だ。
11日には、同党の「救急医療と搬送に関する調査団」(谷畑孝団長)が2月に実施した大阪府庁や府立中河内救急医療センターの視察結果を報告したほか、意見交換では急病により救急搬送されるケースが多い高齢者への対応の充実を求める声もあった。
調査団の視察報告によると、06年の府内全域の1日当たりの平均救急出動件数は1,366件(前年1,356件)だった。約1分3秒に1回の割合で出動していた計算になり、搬送された人の6割以上を軽症者が占めていた。
行政や救急担当者からは「クレームをつける患者の存在や診療報酬の引き下げが現場の業務を圧迫している」などの意見が挙がったという。
更新:2008/03/11 18:59 キャリアブレイン
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08/01/25配信
高次脳機能障害に向き合う 医師・ノンフィクションライター山田規畝子
医師の山田規畝子さんは、脳卒中に伴う高次脳機能障害により外科医としての道を絶たれました。しかし医師として[自分にしかできない仕事]も見えてきたようです。