2008年3月11日 12時6分更新
去年12月、姫路市の男性が救急車で搬送中に17の病院に受け入れを断られて死亡した問題を受け、姫路市は10日これまでの検証結果と今後の対策を盛り込んだ報告書をまとめました。
姫路市では去年12月、救急車で搬送中の男性が市内や周辺の17の病院に受け入れを断られ、およそ2時間後に搬送先の病院で死亡しました。
この問題を受けて、姫路市や医師会などでは検討会を作って原因を検証するとともに今後の対策について話し合った結果を報告書にまとめました。
それによりますと、原因については
▼救急隊員と医療機関との情報の やりとりが十分でなかったこと に加えて
▼医師不足などによって医療機関 の患者を受け入れる能力が限界 に達していることなど、複数の 要因が重なったためだとしています。
そのうえで、今後の対策について▼救急隊員が患者の受け入れを病 院に要請する際の対応を示すマ ニュアルを作成することや
▼ベッドの数が10から19ほど の病院などを小型の救命救急セ ンターに指定して患者を受け入 れてもらう制度を検討するとしています。
姫路市の河原啓二危機管理監は、「救急医療の現場は医師不足や救急要請の増加で厳しくなっているが、今の態勢を維持しながら、医師会や県、それに市民も交えてさらに必要な対策を検討していきたい」と話しています。