地域医療、再生策探る シンポの講演録出版 東北大

出版された「医師不足と地域医療の崩壊」
 地域が直面する医師不足の現状を分析し、改善策を考える東北大地域医療シンポジウムの講演記録「医師不足と地域医療の崩壊 現場からの『提言』医療再生へのビジョン」が出版された。危機的状況の地域医療を立て直すため、行政や大学、住民が取り組むべき方策を提案している。

 東北大大学院医学系研究科が2006―07年、仙台市内で企画したシンポジウム3回分の内容を収めた。各地の勤務医や開業医、行政の医療担当者、医学部教授ら17人の講演とパネル討論での発言を紹介している。
 「医師不足の現状・問題・展望」と題した部では、長時間拘束されがちな勤務医の労働時間の短縮や開業医との収入格差の是正、医師増員の必要性を指摘している。

 「医師の確保と育成『マグネット・ホスピタル』の提言」では、若手医師や医学生が「働きたい」と集まってくるような病院の在り方を提示。「医師のキャリア・デザイン構築『地域』で医師を育てる」では行政、病院、大学が連携して医師を育てることの重要性を訴えている。

 地域医療シンポジウムを基にした講演録の出版は、昨年に続き2冊目。医学系研究科の地域医療システム学寄付講座が編集を担当した。
 B5判、312ページ。3150円。連絡先は同講座022(717)8037。
2008年03月10日月曜日

宮城

文化・暮らし



河北新報携帯サイト

QRコード

東北のニュースが携帯でも読める。楽天・東北のスポーツ情報も満載。

≫詳しくはこちら

http://jyoho.kahoku.co.jp/mb/