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【社会】

雑煮のもち詰まらせ死亡 入院中、監視不十分と提訴

2008年3月10日 20時30分

 入院中の元日に雑煮のもちをのどに詰まらせ後に死亡したのは、監視不十分などが原因として、熊本県菊陽町の男性=当時(74)=の遺族4人が10日までに、熊本赤十字病院(熊本市)を運営する日本赤十字社(東京都港区)に計約3600万円の損害賠償を求め、熊本地裁に提訴した。

 訴状などによると、男性は2006年12月末、糖尿病の合併症の手術をするために熊本赤十字病院に入院。手術後の翌年1月1日、朝食で出された雑煮のもちを詰まらせ、一時心肺停止状態となり、意識不明のまま約1カ月後に死亡した。

 もちは直径約4・5センチの丸もちで、男性は入れ歯を外していたためのみ込もうとしたらしい。食事中は1人で、そばに医師や看護師はいなかったという。

 遺族らは「誤ってのどに詰まらせる可能性があったのに、病院側が監視していなかったのは注意義務違反だ。発見後すぐにもちを取り出しておらず、適切な救命措置を取ったともいえない」と主張している。

(共同)
 

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