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「リボンリレープロジェクト」 細菌性髄膜炎から子供の命救いたい (1/3ページ)
■ワクチン定期接種求める
細菌性髄膜炎にかかった子供を持つ親や小児科医らが集まり、ワクチンで救える命はワクチンで救おうと、「リボンリレープロジェクト」を始めた。主に5歳以下の子供がかかる細菌性髄膜炎の原因菌は、ヘモフィルス・インフルエンザb型桿菌(かんきん)(Hib)と、肺炎球菌が全体の9割を占めるといわれる。ともにワクチンによる予防が可能で世界各国で広く接種されているが、日本では接種されていない。プロジェクトのメンバーは「予防できる病気で苦しむ子供たちをこれ以上増やさないよう、Hibと肺炎球菌ワクチンが、早く定期接種されるよう活動の輪を広げたい」と話している。(村島有紀)
プロジェクトの主体は「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」。代表の田中美紀さん(大阪市在住)は平成15年4月末に、長男が生後5カ月のときに39・6度の高熱を発した。開業医の診断は、突発性発疹(ほっしん)や、おたふく風邪。熱はずるずると続き、5月中旬になって脱水症状がでてぐったりとしたため入院。髄液検査で髄膜炎とわかり、治療を開始した。が、命は取り留めたものの水頭症、てんかん、肢体不自由、難聴という重い障害が残った。5歳になった長男は今も、自宅で過ごしながらリハビリを続けている。