倉敷市長選(4月27日投開票)は、告示まであと40日余りとなった。現職で再選を目指す古市健三氏(60)、新人で元同市収入役の伊東香織氏(41)、新人で前同市議会議長の秋山正氏(53)は8、9の両日、市内各地で集会を開催。各陣営とも論点の差別化に力を入れ、本番に向けボルテージを上げている。 古市陣営は9日、玉島文化センター(同市玉島阿賀崎1丁目)で玉島地区の事務所開き。約700人(主催者発表)を前に、古市氏は「自立した地方の文化、産業が育つ社会を公約に掲げ、経営感覚を持って市政を運営しなければならない。倉敷前進のため子育てや教育、財政を健全にし日本一を目指す」と述べた。 マニフェスト「チャレンジ11」で、子育て支援、30人学級の実現などを打ち出す。陣営幹部は「本人の自己評価は約80点」とし、組織の引き締めに力を入れる。 伊東陣営は8日、児島ファッションセンター(同市児島駅前1丁目)で女性集会。約250人(同)を前に、伊東氏は「財政状況は厳しく、優先順位を付けてやっていく。市立短大の4年制化には反対だが、チボリの経済効果は3千億円とされ、目の前のことに市が手を出せないのはまずい。更地になるのは避ける必要がある」と訴えた。 防犯・防災など「10の約束」を掲げる。陣営幹部は「若さと女性候補という点をアピールし、浸透を図っている」と知名度アップに懸命だ。 秋山陣営は9日、市芸文館(同市中央1丁目)で市政報告会。約800人(同)を前に、秋山氏は「倉敷の将来は果たして大丈夫か。政策判断の遅れによる市政の停滞を私は許さず、仕組みそのものを抜本的に変え、市民ニーズに応える。現在も月5千万円の地代が投入され続けるチボリは、民間活力で仕切り直しを図る」と強調した。 「倉敷の大掃除をしょうやー」と銘打った11項目を掲げ、チボリは「いらない」と断言。陣営幹部は「ミニ集会をこまめに行う」とする。 前哨戦も終盤に差し掛かり、24日には倉敷青年会議所主催の公開討論会が開かれる。民主、社民は既に自主投票を決め、共産は候補擁立を見送っている。