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光の母子殺害:「司法の怠慢が誤解招いた」 安田弁護士が講演 /山口

 光市事件裁判を考える講演会が8日、山口市大手町の県教育会館であり、主任弁護人の安田好弘弁護士は「司法の怠慢がマスコミや世論の誤解を招いた。この裁判は司法が生き返るかが問われている」と訴えた。広島市の市民団体「光市事件裁判を考える会」が主催した。

 光市母子殺害事件差し戻し審の判決は4月22日、広島高裁である。この日、安田弁護士は実況見分調書をスライドで示しながら事件の概要を説明。検察側の主張内容との矛盾点を指摘した。それによると、逮捕当日の自白調書には「右手で首を押さえた」とあるのに検事調べのあった3日目からは「両手で絞め続けた」となり、司法解剖結果も「片手で絞めた場合と矛盾しない」だったという。

 安田弁護士は「最高裁までの判決は検察が造り上げた事実。それを裁判所も弁護人も解明する力がなかった」と強調。そのうえで「最高裁は正しいという前提があるから弁護人が非難されるのは当然。司法の職責を果たすためにも少年に生きる道を示してほしい」と話した。【安部拓輝】

〔山口東版〕

毎日新聞 2008年3月9日

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