申し訳ございませんが、諸般の都合により本コースは
新たな参加者の募集を締め切らせて頂いております
1988年から1992年にかけて、旧日本エアシステムが導入しローカル線を中心に日本の空を飛び続けた双発ジェット旅客機、MD87型機。
本ツアーは羽田・大阪伊丹で最後の活躍をみせる同型機にスポットを当てます。
その昔、豪快な離発着で知られた名機B727型機をほうふつとさせるような、スポーティなこの機の乗り味を1泊2日の旅で胸に刻みませんか。
国内航空輸送の歴史と、MD87型サイズのジェット機の関係
1970年代の幕が開けるとともに500名乗りの大型機、B747型通称「ジャンボジェット」機が日本の空に就航、続いて1970年代後半から80年代前半にかけては定員300席前後のDC10型機やA300型機が登場。
わが国では先ず主要空港を結ぶ幹線から本格的な大量航空輸送時代が訪れました。
ジェット機による交通移動が世間一般化するにつれ、航空機利用需要はうなぎ昇りに増え、幹線の大空港以外のローカル空港でも近代化要請が一斉に高まりました。
地方空港では80年代半ば以降から急速にジェット機就航に対応できる滑走路延長が、空港整備が急速かつ段階的に図られ、主に120席〜180席クラスの機がその任務にあたることとなったのです。
地方ローカル航空路線の近代化とMD87
離陸シーン連続写真
旧日本エアシステム(旧JAS)では、その前身である東亜国内航空(TDA)の時代から就航路線の過半数がローカル線であり、しかもプロペラのYS11型機(64席)による運航(=80年代半ばのTDA時代には最大50機を超える保有)だったことから、逼迫する航空需要に対応する輸送力増強が急務であったとともに、併せて経年化しつつあったYS11の後継という観点でMD87型機(定員134席)が選択されました。当時、ローカル空港の中には狭小の旧北九州空港、3000m級の高山に囲まれた盆地の松本空港、海岸崖上で滑走路伸張前の南紀白浜空港など、立地的に通常のジェット旅客機では難易度の高い空港が一部に残っていたので、運動性能的に小回りが利き、短い滑走路でも安全に余裕をもって利発着可能なハイパワータイプが求められた事が導入の背景にあります。
引退を前にしてMD87型機を見ておりますと、この機が日本の空を飛ぶきっかけとなった、つい20年ほど前のわが国の航空交通環境を色濃く投影している事がとても興味深くある点と言えましょう。
軽快でシャープな乗り味が楽しめるジェット機。
MD87はMD81型機に装着のエンジンとほぼ同じ出力ながら全長は5.3mほど短い短胴タイプ。パワーが同じなのに短くて軽い分、スポーティできびきびとした運動性能が特徴です。外見上、1968年に登場した一世代前の「DC9型機」と殆ど変わらない外観のため少々古臭さ(?)を巷に囁かれるなど損な印象もする外観ですが(しかしながら運航システムは完全にデジタル化された近代的機材です)、それは設計が確かで改めて設計変更する必要が無かったから、という‘信頼の証’とも言えるものです。
また、1960年代〜70年代の日本航空で主に国内線で活躍した往年のB727−100型をほう沸させる機体シルエットや離陸の際の急上昇姿勢など、MD87と727はオーバーラップするイメージもあります。
実際、離陸時にシートに背中が張り付く強いGを味わいつつ、グイグイと空へ駆け上ってゆく強烈な加速感は、A300やジャンボ機など大きくてマイルドな乗り味の飛行機とは異なり、このMD87ならではのもの。長年の航空ファンにとっては約40年前に国内で全盛だった名機、B727に搭乗した時の記憶が呼び覚まされるものがあり一興に値するものです。
また、南紀白浜空港、山形空港での着陸シーンでは進入ルート次第では機を思い切り傾けての深いバンク角(傾斜)をとっての着陸態勢に遭遇することがあり、軽快でシャープな乗り味を実感できます。
最後の活躍を見る、乗る。
MD87は2008年早春までに全機引退が決まっており、既に昨年より徐々に機数を減じています。現在では羽田と大阪伊丹を軸とした数路線の数便にその最後の活躍の場が与えられているのみです。今回の旬感旅行は、近日のうちに姿を消そうとしているこのMD87に集中的に搭乗してみる個人型ツアーとして設定しています。先述の南紀白浜線、山形線も含んでおりますので、是非この機会に思い思いのMD87のフライトを味わってみてください。
宿泊データ
vol.1 SHM-1RT & GAJ-2RT
民宿Aコース(白浜温泉)
名前が個性的な同宿、施設装備は実際には温泉旅館と同等の実力。折角の南紀白浜宿泊を温泉で寛げます。
vol.2 MSJ-1RT & SHM-2RT
ホテルJALシティ青森
繁華街至近。地元飲食店で青森の幸を楽しむのも旅の魅力。
ホテルJALシティ八戸
市の中心部にあり、繁華街も至近。グルメナイト探訪にも便利です。
vol.3 ITMを起点に
ホテルJALシティ羽田
羽田空港から無料送迎バスで10分。世界ブランド「シモンズ」のベッドや高速インターネット回線を全室に完備。ゆったりした空間でお寛ぎください。