2008/3/9  11:35

日曜恒例、書評の書評  分類なし
 以下毎日jpより紹介。
 『「環境と福祉」の統合』これって毎日記者による評か。
現実に生活する生身の人間にとっては、すばらしい環境の中で貧困な福祉にあえぐのも、充実した福祉を享受しながら環境汚染にさいなまれるのも、やはり避けたい。

 なるほど、太字部分、言い得て妙だな。経済先進国と後進国の特徴を短文で表現していることに感心した。それだけ。

 「ゴルドーニ喜劇集」富山太佳夫氏(青山学院大学教授)評
来年はダーウィンの生誕二〇〇年になるので、世界の各地であれやこれやと賑(にぎ)やかなことになると思われる。それと直接の関係はないかもしれないが、昨年はゴルドーニの生誕三〇〇年にあたった。それに便乗するかたちで刊行されたのが、この『ゴルドーニ喜劇集』。


 そうか、来年はダーウィン生誕ニ百年か。今年からもっとダーウィンの話題が賑やかになっていいんじゃない?
 大学時代、「自然科学概論」の講義の試験問題は「ダーウィンの進化論について批判的に論評せよ」一題だけだった。講師は名古屋大学から来ていた。ダーウィンの学説について、相当長い時間を充てて、解説・批判していた。
 すなわち、強者生存弱者弱者滅亡という生物学的進化論は、人間社会もそれで当たり前、それで仕方ないのだ、という資本主義社会観をより肯定する方向に影響を与えた、と講師は唱えていた。
 私は講師が説明する進化論の説明もよく理解できず、それが社会に悪影響を与えたという講師の批判だけ受け取ってもなぁ〜と思った。
 「種の起源」を自分で読まなくては、と思った20代。で今に至るまで読んでないよ。(恥)当時、試験対策に読んだ本がダーウィン進化論を肯定した内容だった。すなわち、生物は進化する、この自然科学的思想は神が世界を創り、自然界も人間界もその秩序を変らないとした神学的形而上学的社会観を打ち壊したのだと、社会は進化しえると、近代的哲学的社会科学的思考に大いに良い影響を与えたのだと、説いていた。
 私はこの本の解説を、内容をそっくりそのまま、自分の言葉でまとめて、試験の解答用紙に書いた。だから私の解答は、講師の求める「批判的論評」ではなく、「肯定的論評」になってしまった。ああ、これでこの講義の単位を落としたなぁとあきらめていたら、なんとABCD評価(Dは不可)のBで単位が取れた。「自然科学概論」の単位取得は難しい、わずかな学生しか単位が取れないという噂を聞いていたが。
 まぁ、ダーウィンについては、そういう思い出がある。
 この書評の冒頭読み、それを思い出した。
 さて、ゴルドーニって誰。
しかし、それはそれとして、彼は何者なのだろうか。晩年は、ルイ一六世の妹のイタリア語の家庭教師としてヴェルサイユで暮らしていたものの、そこにフランス革命が勃発(ぼっぱつ)し、年金を打ち切られ、極貧のうちに世を去った。一七九三年一月六日のこと。若い頃(ころ)はヴェネチアで弁護士をつとめていたが、のちに座付きの劇作家に転向し、ときには一年に一六本も書いたりした。要するに、一八世紀の西欧文学を代表する喜劇作家ということである。

 ふ〜ん、フランス革命時代のセレブ層から転落した人なのね。
それにしてもあきれるのは、喜劇や悲劇、歴史劇やロマンス劇と、時期に応じて書き分けながらというのならともかく、これだけ一貫してコメディばかりを書きまくるとなると、それだけで感動してしまう。しかも、傑作だらけなのだ。

 そう、旧「うみおくれクラブ」もコメディ調だった。しかも傑作ばかりだったのに。突然の出来事に、突如として閉鎖した。(涙、涙)
アンセルモ もし別の……別の……掘り出し物があっターラ、持って来ターラ。

 アレッキーノ はい、持って来ターラ、また戻リーラ、またパクリーラ。

新うみおくれブログは進化できるカーナ、どうだろうカーナ♪♪♪

「地域主権型道州制」森谷正規氏(技術評論家)評
◇日本を元気にする脱中央集権の提案

 快哉(かいさい)という言葉があった。このところ、見たり聞いたりしたことがない。日本はこの言葉と縁遠い社会になってしまったのか。

 ところが、江口克彦さんの話を聞く機会があって、胸の中で快哉を叫んだ。中央集権体制とそれを支える官僚を痛烈に批判して、痛快であった。批判ばかりではない。地域主権型道州制を提唱して、これこそが、鬱屈(うっくつ)している日本の全国を元気にするというのである。
 ・・・日本を一〇前後に分ける道州制は、最近動きが生じていて、安倍内閣が道州制担当大臣を新設し、福田内閣にも引き継がれて、本格的な検討が開始されている。
 ・・・江口さんが説く道州制は、「地域主権型」に強い意味がある。地域社会に係わる行政の権限すべてを道州に委譲して、国は、外交・安全保障、年金・医療保険など国民の基盤サービス、通貨・金融システムのルール設定と監視など、国全体として為(な)すべきことに専念する仕組みにするのだ。また、道州とその中の基礎自治体に課税自主権、税率決定権、徴税権を持たせて、財政で独立させて、自由な行政運営をさせようという。
 ・・・この道州制によって、日本はどう変わるか。その将来の姿を描いているが、たとえば四国州は、法人税を下げ、相続税をゼロにして、企業やお金持ちが殺到し、人口が増え、域内総生産も伸び続ける。北海道は「観光立州」、北陸信越州は「環日本海構想」、九州は「環東シナ海経済圏の中心」など、各道州がそれぞれ異なる方向に発展をするのだが、それこそが日本の生き残る道なのだ。

 各地で各様に産業が発展し、地域の企業は健全に成長し、住民の生活は真に豊かになる。と本当に思えてくる。そして、全国で快哉の言葉がしばしば聞かれるようになるのではないか。


 この評者、馬鹿でないの。と思った。こんな道州制になったら、国民生活のナショナルミニマムなんてなくなるよ。
 四国も九州も北海道も独立を主張するようになるんじゃない?でもって、本州がそれらを征しようと、日本で内乱になるよ。今のロシア・周辺国のように。
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