刃物男が夫婦殺傷、けがの妻「男と面識」…山口・長門の住宅

秋冨さん宅付近を調べる山口県警の捜査員（８日午後１０時４０分、山口県長門市で）

　８日午後６時５０分ごろ、山口県長門市油谷向津具下（ゆやむかつくしも）、団体職員秋冨憲功（かずのり）さん（５８）の妻・照美さん（５７）が「自宅に男が入ってきて、刃物のようなもので夫が刺された」と近所の男性に助けを求め、男性が１１９番した。

　長門市消防本部の救急隊員が現場に駆け付け、秋冨さん宅前の路上で憲功さんがあおむけに倒れ、そばで照美さんが左腹部を刺されてけがをしているのを見つけた。

　２人は病院に搬送されたが、憲功さんは胸などを刺され、約３時間後に死亡が確認された。照美さんは命に別条はないという。

　県警長門署は殺人、殺人未遂事件として、男の行方を追っている。調べに対し、照美さんは「男と面識がある」と話し、名前を挙げているという。

　調べによると、現場は山口県北西部の油谷湾に面した漁港付近の集落。秋冨さん方は夫婦２人暮らし。男は先に照美さん、その後憲功さんを刺したという。