憲法9条を守るためにつくられた「9条の会」の呼び掛け人の一人で、昨年7月に亡くなった作家小田実さんを追悼する講演会(同会主催)が8日、東京都内で開かれた。講演した劇作家の井上ひさしさんら呼び掛け人たちは小田さんの人柄をしのびつつ、活動を続ける大切さを約2200人の参加者に語りかけた。
井上さんは「小田さんが亡くなり途方に暮れている。残した作品やメッセージをよく読むことで、志を継ぎたい」と語った。
評論家加藤周一さんは「戦争は職業軍人だけで終わらず社会に広がる。どこでいつ止めるか。小田はよく見抜いていた」と振り返り「われわれは持続的な(反戦という)抵抗をしなければならない。それが小田の志を継ぐことになる」と話した。