福井県福井市花堂2丁目のショッピングセンター(SC)、ベルで8日、買い物に来ていた同市内の無職女性(72)が、男に突然引き倒され、カッターナイフで顔などを切りつけられた。女性は約2週間のけが。男は110番通報で駆け付けた福井南署員に、その場で殺人未遂の現行犯で逮捕された。
男は同市西木田四丁目、無職山口徹容疑者(24)。女性との面識はなく、調べに対し「殺すつもりでやった」などと供述しているという。
山口容疑者は同日午前10時50分ごろ、ベル1階西側出入り口に向かって歩いていた女性を後ろから引き倒し、馬乗りになって押さえつけた上、何かをわめきながら持っていたカッターナイフで顔や手などを切りつけた。
近くにいた買い物客の同市内の男性(72)が同容疑者を羽交い締めにし、カッターナイフを取り上げると、同容疑者はおとなしくなったという。女性は唇から右耳にかけて切り傷を負った。
同署によると、山口容疑者は同市内の病院の精神科に通院歴があるという。
現場は大型ショッピングセンターの食品や化粧品売り場が並ぶ一角。事件当時は、まだ込んでいなかったが、床に血のりが飛び散り、大勢の警官がものものしく行き交う様子に一時騒然とした。