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韓国人ギャラリーのマナーに海外大物選手が苦言(上)

 今月16日に世宗文化会館でオペラを鑑賞していたサラリーマンのキムさん(47)は、隣に座っていた人の携帯電話の呼び出し音が突然鳴り出しオペラの楽しみが半減した。その人はすぐにマナーモードに切り替えたが、振動音が耳障りなのは変わりなかった。その後も公演中にこの振動音が何度も聞こえてきた。この観客は結局電話を持って席を立ったが、公演終了後もキムさんの不快な気分はしばらく続いた。17日午後にソウル木洞のある映画館で映画を見ていた会社員のキム・ジヨンさん(26)は、後ろの席に座っていた人の話し声で気が散り、まともに映画を見ることができなかった。上映中にずっと隣と話をしていたその人は、話が終わると突然いびきをかき始めたというのだ。我慢できなくなったキムさんは直ちに一番後ろの席に移動した。

◆呆れる観覧マナー

 韓国では今も基本的なマナーを守らない観覧客が多い。とりわけクラシック音楽の公演や美術館、ゴルフ場などでは常識以下の態度で、他の観客はもちろん、公演の当事者や選手たちにも迷惑がかかるケースが珍しくない。

 クラシックコンサートでは楽章が終了するたびに拍手をするのではなく、曲がすべて終了してから拍手するのがエチケット。最近は欧州など先進国でも楽章を終えて次の楽章が始まる前に拍手が起こることがあるが、韓国では楽章の間に席を立つ観客も多く、演奏者の気が抜けてしまうケースもある。ソウル市立交響楽団のデニス・キム楽長(32)は「楽章の間に席を立つ観客で演奏に集中しずらくなることが多い」と語る。

 また、曲を良く知っていることをひけらかすために曲が完全に終わる前から拍手をするのも問題だ。会社員のヤン・ソンミさん(26)は「先月、KBS交響楽団の演奏会を聞きに行ったが、演奏が終わる前に拍手をして立ち上がる観客で、演奏の余韻を楽しむことができず残念だった」と話した。

 遅れて会場に入ってきて席が空いていないかと尋ねてくる人、飲食物を密かにカバンに入れて持ち込んで来る人たちによって公演の雰囲気は壊れてしまう。世宗文化会館ハウスマネージャーのチョン・ユンソン氏は「クラシックやミュージカル、オペラなどの公演では満3歳から7歳までの子どもは入場できないことになっている。しかしこのような基本的なルールも守らず子ども連れでやってくる観客のせいで、他の観客が入場料の返却を要求する騒動が起こったこともある」と語った。

 美術館に展示中の絵を触ったり、写真を撮影する姿もよく目につく。1日に150人から200人が訪れるソウル市立美術館で学芸員を務めるファン・ジョンヘさん(31)は「カメラのフラッシュで絵が損傷するケースもあると何度お願いしても聞き入れてもらえない観覧客が、1日に10人ほどいる。シャガール展やモネ展のような大規模な展示会が開催されると、写真撮影が非常に多く、統制が難しい」とこぼす。

パク・シヨン記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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