Print this Post Article Lists Back

「空港デモ」国際的な醜態多い

 先月7日の午後、台湾の中正空港で韓国人乗客160人が集団で騒ぎを起こし、現地の警察が出動するまでに至った。彼らが乗ろうとしたソウル行きのキャセイパシフィック航空(CX420)便の出発が5時間遅延し、これに対する抗議で騒ぎが生じたのだ。航空社側は「台風のために遅延は仕方のないことだと説明しても全く通じなかった」と伝えた。

 国際空港業界で韓国人乗客のマナーの悪さや集団行動が問題となっているのはここ最近の話ではない。国際化時代を迎え、韓国人の海外旅行が日常化したが、飛行機の出発・到着時刻の変更やサービスの問題などに対し、必要以上に感情的になって抗議する韓国人乗客が多いからだ。

 先月29日、タイのバンコク空港から出発したカンプチア航空機が、離陸遅延に抗議する韓国人観光客39人を滑走路に残したまま離陸したという事件を見ても、航空会社だけでなく一部の乗客の態度も批判されるべきだという指摘だ。この飛行機に搭乗したキム・ジョンデさん(47/京畿(キョンギ)道・果村(クァチョン)市)は「出発が2時間遅れるという案内放送をした後、後ろの方の座席に座っていた乗客が激しく抗議し、これに数人が加勢して暴言と暴力にまで発展した」とし、「一緒にいた子供にこの光景を何と説明していいやら困った」と話した。

 1日、大韓航空とアシアナ航空などの航空会社によれば、乗客が空港のロビーや航空会社の事務室で集団抗議をしたことが正式に報告されたケースは1カ月に平均2~3件で、韓国人乗客が飛行機から降りることを拒否して騒ぎを起こすといった程度の深刻な事件も年平均20件以上に達するという。

 今年の1月、大雪のために航空機の離着陸が大きく乱れた時も、金浦(キンポ)空港をはじめとした主要空港は乗客の抗議騒動のために空港運営に支障を来たしている。乗客が航空会社のカウンター職員の胸倉をつかんだり、女子職員を泣かせる程度のことは日常茶飯事だという。

 航空新興協会のキム・キュソン事務総長は「昨年、金浦空港の遅延率は2.61%、仁川(インチョン)空港が開港されてからは2.31%と、先進国の空港と比べても悪い方ではない」とし、「外国の場合、大雪などの不可抗力的な自然災害によって航空機が遅延・欠航した際、それに対して抗議するということは考えられない」と指摘した。

 大韓航空のチン・ソンヒョン客室チーム次長は「世界の航空関係者が集まった国際航空セミナーでは、韓国人乗客が機内で起こした団体騒動などが事例として発表されたことがある」とし、「世界でも韓国人と台湾人だけが機内で騒ぎを起こすという話が国際会議でよく取り上げられている」と述べた。

 交通文化運動本部のパク・ヨンフン代表は「乗客の航空文化の定着と共に、航空会社のサービスも先進国水準に改善されなければならない」と述べた。

崔洪烈(チェ・ホンヨル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
このページのトップに戻る