◇当番受け入れ困難時
伊賀、名張両市内の3病院が今年4月から始める時間外救急の輪番制で、名張市は7日、当番病院での受け入れが困難な場合に患者を搬送する後方病院として、県内や奈良県の4病院から了承を得たことを明らかにした。【金森崇之】
開会中の定例市議会で、梶田淑子(共生会)、細矢一宏(公明党)両議員の一般質問に、亀井利克市長らが答えた。
輪番制は、伊賀市立上野総合市民、岡波総合、名張市立の3病院による夜間や休日の救急の当番制。これまで伊賀・名張両市に分散されていた救急患者の搬送が一つの当番病院に集中するため、そこでの受け入れが困難になった場合の搬送先確保が課題となっていた。
今回、受け入れを了承したのは、宇陀市立病院(奈良県宇陀市)、三重中央医療センター(津市)、市立四日市病院(四日市市)、県立総合医療センター(同)。名張市からの搬送時間は、宇陀市が約20分、津市が約1時間、四日市市が約1時間半となっている。
市は今後も、県内や奈良県の総合病院、名張市内の開業医らに協力を要請するとしているが、家里英夫・名張市立病院副院長は「搬送は伊賀地域内で完結するのが原則。1次・2次救急のすみ分けを啓発したい」と話している。
輪番制を巡っては、すでに伊賀市が同市北部の住民を対象に、滋賀県南部の総合病院への救急搬送を可能にする方針を表明している。
〔伊賀版〕
毎日新聞 2008年3月8日