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REITファンド2月末純資産は‐0.5%、日米相場の下落と円高響く

2008年03月05日06時35分

 [東京 4日 ロイター] 上場REIT(不動産投資信託)に投資する国内籍公募ファンドの2月末の純資産残高は前月末比0.5%減の8兆9027億円となった。日米REIT相場の続落や円高の進行で資産価値が目減りし、5カ月連続の減少となった。投信情報サービス会社リッパーのデータを基にロイターが集計した。 

 2月は東証REIT指数が約1%続落したほか、米REIT指数MSCI US REIT Indexが4%強下落したことが響いた。欧州の不動産関連証券指数FTSE EPRA/NAREIT Europe Indexはやや上昇したものの、円がドルやユーロに対して上昇し、資産価値の減少につながった。

 米サブプライムローン(信用力の低い借り手向け住宅融資)問題に伴う信用収縮などで昨年後半から軟調な地合いが続いているため、「投資家の間で手控えムードが広がっている」(大手証券)という。

 REITファンドの6割強にあたる159本は定期的に分配金を支払うタイプ。株価との相関が低いことなどから、分配型ファンドを好む投資家の間などでリスクや資産を分散するための商品として人気を集めていたが、「基準価格の下落でボーナス分配が減少し、REIT人気は低迷している」(大手投信会社)との指摘もある。

 2月は新たに7本のファンドがREITファンドのカテゴリーに加わり、全体では249本(国内型53本、海外型196本)となった。償還はなし。

 2月末時点で純資産残高が最大のREITファンドは、日興アセットマネジメントの「財産3分法ファンド(不動産・債券・株)毎月分配型」<62004307JP>で残高は1兆1130億円(前月末1兆1196億円)。2位は大和証券投資信託委託の「りそな・世界資産分散ファンド」<62005299JP>で5440億円(同5465億円)、3位は野村アセットマネジメントの「グローバルREITオープン」<62004923JP>で4307億円(同4374億円)だった。純資産が1000億円以上の投信は前月と同水準の23本。

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