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沖縄・米兵不祥事:築城基地周辺の行橋・築上・みやこ、国に再発防止要請へ /福岡

 ◇相次ぐ事件に怒り--きょう3市町首長会議

 沖縄県で女子中学生への暴行など米兵による事件が続き、昨年から在日米軍再編に伴う米軍機訓練が始まった空自築城基地周辺の行橋、築上、みやこ3市町でも不安の声が上がっている。3市町は九州防衛局に再発防止を求める要請をするため、7日に首長会議を開く。

 「訓練受け入れにあたり、国に事件事故対策に万全を期すよう申し入れたが、沖縄で中学生暴行事件が発生した。米軍は綱紀粛正を強調しているが、その後も不祥事が相次いでいる」。首長会を提案した行橋市の八並康一市長は、3日開会した市議会冒頭の施政方針演説で語気を強めた。

 基地に隣接する同市仲津校区は、基地が旧海軍航空隊だった戦時中に死者を伴う空襲を受けた歴史を持ち、現在も高齢者を中心に訓練反対を訴えている。

 だが、昨年3、6月に訓練は強行された。この2回は米兵40~50人が1週間以内で行うタイプ1と呼ばれる小規模訓練だったが、今後は100人超が2週間程度滞在するタイプ2へと発展する。

 池田辰夫・同校区区長会長は「米兵も使用する築城基地の隊舎建て替え計画も明らかになり、遠からずタイプ2があるだろう。滞在する米兵の数や期間が増えれば築城でもいつか事件が起きるのではないか」と懸念する。

 築上町の市民団体、平和といのちをみつめる会が毎月2日、築城基地前で続ける座り込みに今月は通常の倍の40人が参加した。「地位協定に守られた米軍に反省はない」「(山口県)岩国市民は後悔しているはずだ」と、米軍再編に疑問を呈した前職が落選した2月の岩国市長選にも触れ米兵事件を批判した。

 渡辺ひろ子代表は、「3市町は訓練受け入れにより再編交付金を得たが、何十億円を手にしようと、1回でも事件が起きてしまえば取り返しがつかない。沖縄だけの問題ではない」と08年度予算案に再編交付金事業を計上した3市町長の姿勢にも疑問を投げかけた。【降旗英峰】

〔京築版〕

毎日新聞 2008年3月7日

 

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