自民党の伊吹文明幹事長は8日午前、札幌市内で開いた党北海道連大会であいさつし、次期日銀総裁・副総裁人事に関して「政局が思うとおりにならないから(政府案を)認めないというのは権力の乱用だ。民主が手に入れた権力をどう使うか試されている」と述べた。政府案に反対の構えを強めている民主党を厳しく批判した発言だ。
一方で「人間は考えること、気持ちが一緒になることがある。あまり我を張らずに、話し合って物事を進めていけばいい」と述べ、話し合いによる解決にも期待を示した。
政府は7日、財務次官出身の武藤敏郎副総裁を総裁に昇格させ、副総裁に白川方明京大教授と伊藤隆敏東大教授を充てる人事案を国会に提示した。民主党など野党各党は「財政と金融政策の分離に反する」などとして激しく反発、野党が多数を占める参院本会議で不同意とする方向が強まっている。(11:28)