日本悲観論2008年03月08日 英エコノミスト誌が表紙に「JAPAIN」とJAPANにローマ字のIを書き加えた造語を使い、日本についての悲観論を掲載した。確かに海外から見た日本に対する悲観論が広がっているようだ。国内でも日本パッシングから日本ナッシングとさえ言う人もいる。日本は世界第2の経済規模を保持し、米サブプライムの直接的な悪影響も欧米ほどではないのに、どうしてここまで悲観的に見られるのだろう。 悲観的要因は山ほどあると言っていい。盛り上がりの欠ける国内消費、大都市と地方の格差拡大、大幅な財政赤字、食料自給率の低さ、少子化による経済規模縮小の懸念、超低金利による国内投資機会の欠如、そして日本株の低迷。また日本でのビジネスに対して非効率なイメージが強く、国内規制や国際社会慣行の理解不足などにより外資導入や外資系企業の誘致困難、米景気後退による外需減少、円高による国内輸出企業の業績悪化、国内政治が不安定で改革路線が後退、国際的地位の低下等々。 何か明るい材料はないものか。米メジャーリーグでの日本人野球選手の活躍ぐらいか。いや、それだけではない。日本の物づくりにおける高い技術力、企業のバランスシート改革や選択と集中による国際競争力の増加、国際市場開拓の伸展などが考えられる。しかし、これだけでは経済的信頼が回復し日本の株価が世界に比べ相対的に上昇することはないだろう。この際、国内企業の保護的政策を見直して内外企業活動を積極的に支援するような体制をつくり(特に金融市場の国際化を図る)、英語教育や海外からの優秀な留学生の受け入れ制度の見直しを含めた教育改革も実施してみたらどうだろう。 やはり政治が安定して改革路線に戻り、将来の日本経済の伸展のビジョンが明確になり、海外に対し前向きな印象を与えるようにならねばいけないのだろう。(QJ) PR情報バックナンバー |
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