強盗をやめさせるために犯行計画を佐賀県警に通報したのに、強盗予備の共犯容疑で逮捕された上に氏名を報道各社に発表され名誉を傷つけられたとして、佐賀市の自営業原一弘さん(36)が7日、佐賀県に330万円の損害賠償を求める訴えを佐賀地裁に起こした。
訴状などによると、原さんは昨年7月、中学の同級生だった暴力団組員の男=強盗予備罪で服役中=から目出し帽の購入を頼まれたり、佐賀市内の民家の下見に同行させられたりするうちに強盗の計画に気付いた。
実行日の同28日に佐賀署へ通報したが、刑事から「(強盗団を摘発したいので)計画通りに動いてくれ」と協力を求められた。組員の男を除く仲間3人を襲撃予定の民家付近に車で連れて行ったところ、身柄を拘束され、翌日、組員の男を含む4人とともに逮捕された。原さんはその後、起訴猶予処分となった。
原さんは「捜査に協力したのに目出し帽を買った共犯容疑で20日間も拘置された。新聞各紙に報じられ苦痛を負った」と主張している。
県警は「主犯が暴力団員だったので、原さんの身の安全を考え、情報提供者が誰か分からないようにと5人を同列に発表した」としている。
=2008/03/08付 西日本新聞朝刊=
訴状などによると、原さんは昨年7月、中学の同級生だった暴力団組員の男=強盗予備罪で服役中=から目出し帽の購入を頼まれたり、佐賀市内の民家の下見に同行させられたりするうちに強盗の計画に気付いた。
実行日の同28日に佐賀署へ通報したが、刑事から「(強盗団を摘発したいので)計画通りに動いてくれ」と協力を求められた。組員の男を除く仲間3人を襲撃予定の民家付近に車で連れて行ったところ、身柄を拘束され、翌日、組員の男を含む4人とともに逮捕された。原さんはその後、起訴猶予処分となった。
原さんは「捜査に協力したのに目出し帽を買った共犯容疑で20日間も拘置された。新聞各紙に報じられ苦痛を負った」と主張している。
県警は「主犯が暴力団員だったので、原さんの身の安全を考え、情報提供者が誰か分からないようにと5人を同列に発表した」としている。
=2008/03/08付 西日本新聞朝刊=