事件・事故・裁判

　指定暴力団山口組旧五菱会系のヤミ金融グループ元幹部で「ヤミ金の帝王」と呼ばれた梶山進受刑者（５８）に対して、全国の被害者１７６人が計約５億２９００万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁（鹿子木康裁判長）は７日、１５７人について計約２億９１００万円の支払いを命じた。他の原告は被害が立証されていないとして請求を棄却した。

　原告へ貸し付けた元本分を損害額に含めるかどうかが主な争点だった。判決は「貸付金は違法な金集めの道具に過ぎない」と指摘し、元本分も損害額に含まれると判断した。

　その上で損害額の約３割を別に慰謝料として認めた。【北村和巳】