調査捕鯨船にまた妨害行為 海保が初の警告弾使用2008年03月07日19時47分 日本時間7日午後12時35分ごろ、南極海で、日本鯨類研究所の調査母船「日新丸」に対し、米国の反捕鯨団体・シー・シェパード(SS)の船が薬品入りの瓶や白い粉の入った袋を投げ込んだ。海上保安庁の海上保安官がボール状の警告弾を計7発を投げ、妨害中止を求めたが、妨害は1時間20分続いた。今回の調査捕鯨から海上保安官が乗船し、妨害行為に対して警告弾が使用されたのは初めて。
SSは1月に捕獲調査船・第2勇新丸に活動家2人が制止を振り切って乗り込んで以降、妨害行為は今年に入って4度目。今月3日には瓶や袋を投げ込んで、海上保安官ら3人が軽傷を負った。 海保や水産庁によると、SSは7日、4度にわたり瓶や袋を投げ込んだ。海上保安官は無線で警告した後、3回目と4回目の妨害の際に、ボール状の警告弾を計7発、投げたとされる。6発は空中で破裂したが、1発は相手船の甲板に落ちて破裂した。海保は「周囲に人はおらず、双方にけが人は出ていない」としている。一方、SS側は「けが人が1人出た」と主張している。 警告弾はテニスボールほどの大きさで、付帯しているひもを腕に巻くなどして投げると、ひもがはずれ、まもなく破裂する仕組み。破裂音で威嚇するために使用し、武器には該当しないという。海保は「密漁の取り締まりでも使っており、今回の使用も問題はなかった」としている。 一方、SSのポール・ワトソン船長は7日、オーストラリアのABCラジオに、瓶を投げ込んでいた際、捕鯨船側から「銃撃を受けた」と語った。ワトソン船長は弾が防弾チョッキに食い込んだとして、「チョッキを着ていなかったら重傷を負っていただろう」と主張し、「1人が軽傷を負った」と述べた。 捕鯨支持国、反捕鯨国の対立が続く国際捕鯨委員会(IWC)の正常化へ向けた中間会合が6日からロンドンで開催されている。水産庁によると、SS側はテレビカメラで妨害活動を撮影しており、欧米メディア向けにアピールする狙いがあるとみられるという。
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