
■そういう視点こそが、aikoさんの音楽の軸になってるんでしょうね。
aiko:22才でデビューしたとき、ライターの方とかに“30才を超えると曲も変わってくるかもしれないですね。結婚した喜びとか”って言われて、“そうですね!”なんて答えてたんですけど、全然変わらなかったですね。愛を向ける方向は増えたと思うんですよ、昔より。友だちに対する愛とか。でも、あとはまったく変わってないと思いますねぇ。……不安な日々ですよ。恋愛はいつも不安です。
■楽曲のスタイル、サウンドのテイストも一貫してるし。
aiko:そうですねぇ。まぁ、悩んだりはしますけどね。年がいもなくというか、“aikoって、いつまで手をつなぐことにドキドキするような歌を歌うんだろう?”って思われるんじゃないかな、とか。でも、それしか出てこないんですよ。たとえば5年たったときに、振り返ってみるとちょっと変わってきてるねっていう感じになって、それを楽しめればいいなとは思ってるんですけど。でも、こんなに長くやってこられたのはホントにうれしいし、まわりのみんなにも感謝したいです。
■デビュー10周年ですよね、そういえば。
aiko:7月から11年目に入るんですよ。ノストラダムスの予言も当たらなかったし、2000年問題も越してしまったし(笑)、あっという間でしたねぇ……。私ね、ほかに趣味がなくて良かったなって思うんですよね。旅行とかも、事務所のみんなと一緒に修善寺に行ったくらいだしね、1泊2日で。しかも温泉も入らず、朝まで大富豪やっておしまい(笑)。どこかに行きたいっていうのが全然なくて、家で何かをしてるのがいちばん好きなんですよ。曲を作るのも楽しいです。
■いつもと同じ、っていうのが落ちつくんですよね。デビュー10周年といえば、ベストアルバムが定番ですが……。
aiko:ないんですよね、そういうの。そのぶん、どんどん新しい曲を書いて、いっぱいカタチにしていこうって話してるんですけど。普段と同じように、10年目も過ごしていけたらいいなって思ってます。
(インタビュー・文 / 森朋之)
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