【第2章⑤】夫の10%は妻を寝取られている──危険日の女性が露出度高いのなんでだろう
「私」を動かしているのは、理性ではなく「私の体」ではないのか。これが第2章のテーマです。
男性の話が続いたので、今度は女性が禁断の恋に落ちてゆくメカニズムを探りましょう。
民法772条に、「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」と記されていますが、けだし名言です。夫は妻の生んだ子どもが誰の子か、百%確信できませんので、十中八九、わが子だろうと推測するしかありません。事実、十人中一人は実子でないのです。
唐突ですが、行きずりのベッドインで妊娠する可能性は、3パーセントです。たとえ1000人の女性と交わっても、生まれる子どもはせいぜい30人。無計画な性交は30回重ねなければ、妊娠はしません。この計算通りことが進めば、女性は安心して夫の留守を楽しめますし、男性も妻が他人の子どもを宿していると心配する必要はないでしょう。
ところが、これほどかりそめの恋で身ごもる確率は低いにもかかわらず、アメリカでは13~20%、ドイツでは9~17%の子どもが、実の子でないことが明らかになっています(注1)。日本では、裁判所の調査によると子どもの10%は、父親の遺伝子を受け継いでいません(注2)。世界的規模で行われた血液検査でも、10%という結果が出ています(注3)。皮肉なことに、こういう事実は、子どもが瀕死の病気にかかり、父親から臓器を移植しなければならない段になって初めて発覚することが多いのです。
イギリスの古いことわざ「寝取られ男は最後まで気づかない」のとおりで、普通は遺伝子検査などしませんから、間抜けな男はまんまと妻を寝取られ、一生ただ働きさせられているのです。そんな男の遺伝子は、誰に継がれることもなく、人類の歴史から葬り去られます。
女性の不倫は、排卵日の前後四日間という、もっとも妊娠しやすい期間に集中しています(注4)。この時期は、なんとなく冒険したい気分になり、露出度も高くなる傾向があります(短いスカートをはくなど)。さて、いつもより目立つ彼女の前に、魅力的な男が……。
一般に女性は情事の相手には、夫よりも社会的地位の高い男を選びます。不倫をしている女性は、相手の男は夫よりもすぐれている、あるいは夫にないもの(富や地位、例外的なほど優秀な頭脳など)を持っていると感じているのです。
いい男との運命的な出会いが、女心に火をつけます。「女は心で感じる」といわれるように、危険な情事のロマンチックなときめきが、熱い体をとろけさせ、オーガズムに達しやすくなるのです。オーガズムには精子を奥まで吸引して、受精しやすくする働きがあります。しかも女性は、夫以外の相手には避妊を明らかに怠りがちだといわれます。
こういう情事、いや事情があるために、女性が婚外交渉に走る確率は小さいにもかかわらず、「寝取られ率」は10%代に跳ね上がるのです。
浮気は「男の甲斐性」ではありません。甲斐性のある男の遺伝子を獲るために、自然がプログラムした女の本性です。
男の本性は、計算づくの女性と正反対で、時も相手も選ばずとにかく女が欲しい、権力があればハーレムを築きたいという、見境のない性欲でしょう。
綺麗な薔薇にはトゲがある。参考までに付け加えておきます。父親は「この子はオレの子だろう」と思いつつも、本能的に一抹の不安を覚えています。ですから赤ちゃんを見たら必ず、「お父さん似ですね!」と言ってあげましょう。(統計的にも、「母親似」と言われるより、喜ばれることが示されています。)
脱線ついでにもう一つ、おまけです。女性を早くイカせることを誇る男は、AVの見すぎです。あまり早くオーガズムに達すると、精子を押し戻してかえって妊娠しにくくなります。二人が心身ともに一つになって、同じタイミングで達するのがベストです。早いのは嫌われている証拠かも知れません。
体より心で感じさせてあげましょう。
『女が男を厳しく選ぶ理由(わけ)』98頁にあるデータです。他の本にも、いろいろな国の数値がありますが、『乱交の生物学―精子競争と性的葛藤の進化史
』125頁によると、各国の「寝取られ率」は1.4%~30%と見積もられています。《本文へ戻る》
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裁判所の調査という、特殊な事情は考慮に入れなければなりませんが、『モテたい脳、モテない脳』173頁にあるデータです。《本文へ戻る》
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「世界的規模で行われた血液型の検査によると、男性が自分の子どもだと思っている例のおよそ10%では、子どもはその男性の子どもではないことが示されている」(『人はなぜ感じるのか?』203-204頁)《本文へ戻る》
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【注4】
『いじわるな遺伝子―SEX、お金、食べ物の誘惑に勝てないわけ
』219頁
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コメント
すごく愉しみに読んでいます!
投稿 z | 2008年2月16日 (土) 09時56分
>無計画な性交は30回重ねなければ、妊娠はしません。
すごく頭が悪いと言うことはわかりました。
投稿 | 2008年2月17日 (日) 13時36分
んだこれ。くだらねぇ。書いてんのどうせビッチだろうが!
子供生まれてきたら、お父さん似ですね!と言ってあげましょうだ?!似てなくてもか?あぁ!?
胸糞悪いわ!ビッチとか死ね!
投稿 | 2008年2月18日 (月) 11時10分
男も女も大人なら理性で制御するでしょう.
それが出来ない大人が多いと思います.
とりあえず,結婚ってこえぇぅえうえぇううぇうぇ
投稿 | 2008年2月18日 (月) 11時18分
考え方が大変幼稚ですね。
文章的にあなたは自分の考え方が正しいと強く思っているように捉えました。
どれ程のことを調べ、書いたのかはわかりませんが、民法を載せるにしても内容が希薄すぎて、かえって良くない情報を提供しているようにも思えます。
もう少しきちんと調べ、物事を理解してから書いてはいかがですか?
ビッチが!
投稿 | 2008年2月18日 (月) 11時26分
※欄の人さ
これは一個人の文章であって
学会等の正式なレポートではないじゃないですか
正確さを求めるなら個人のブログは見ない方が良いと思うよ
投稿 | 2008年2月18日 (月) 15時05分
モテない男が必死な米欄だな(笑)
投稿 | 2008年2月18日 (月) 21時55分
なんでこんなに荒れてるんだwww
非常に興味深い話で大変面白かったです。次のエントリも楽しみにしてます。
投稿 | 2008年2月19日 (火) 04時58分
浮気を寝取られというのが流行なのかな?エロにはそういうカテゴリがあると聞きますが、創作と人生は違います。
浮気をした結果は関係者全てが不幸になるというのがお決まりなんですが、その部分を「甲斐性のある男の遺伝子を獲るために、自然がプログラムした女の本性」とかいてしまうのはいかがなものか。
甲斐性の言葉の意味ご存知ですか?浮気でできた子供は将来かなりの確率で不幸になるでしょう。バレなければ良いという感覚の持ち主は甲斐性があるとはとてもいえない行き当たりばったりな性格ですし、子供が将来不幸になることも想像できずに人妻と関係を持つ人間である点も甲斐性があるとはとても言えないでしょう。
ブログに愛と哲学と銘を打つのであれば、文末にハーレムだのオーガズムだの書く前に「浮気は周り全ての人を不幸にします。特に自分の子供を不幸にします」と書いておくべきだろうと思いますよ。
投稿 | 2008年2月19日 (火) 06時19分
良きにしろ悪きにしろ、これが女の本質には間違いない
生物的な見地でも矛盾はない
それを実行するか否かは本人次第だが
「女心と秋の空」なんてファンタジーに突き放すよりも、
いい加減メスとして分析した方が男にとっても健全だと思う
投稿 | 2008年2月19日 (火) 22時24分
> 正確さを求めるなら個人のブログは見ない方が良いと思うよ
指摘を受け入れられないのなら文章を公開しないほうがいいと思う。何のためのコメント欄なんだか。。。
投稿 | 2008年2月20日 (水) 23時22分
指摘と言えるような頭の良いコメントは見当たらないな。どれのことか教えてくれ
投稿 | 2008年2月21日 (木) 13時01分
とてもおもしろく読ませていただきました。
ところで、以前「男性はハーレムに憧れる」という内容のエントリーがありましたが、その時はそこまで反響がなかったのに、
「女性の多くが浮気している」という内容のこの記事には大きな反響、それもいくつか怒りを含んだコメントが書き込まれていることに驚きました。
自分の遺伝子を残せるはずが、その機会を奪われた上、他人の子孫を養う、ということにいかに生物が本能的に怒りを感じるかを垣間見た気が・・・。
思えば、女性は浮気されても精子の分け前がもらえる可能性もあるわけですし、子孫を残すという観点からすると、浮気されたときのリスクはやや少ないんですね。
ただ、10%が法的な父親の子供ではないというのは、どうなんでしょう?最近はほとんどの人が血液型を調べるわけで、もしもありえない組み合わせだったら早い段階で浮気がばれてしまうはず。
それとも、浮気する女性はちゃんと相手と夫の血液型を考慮してから浮気しているのでしょうか??
投稿 | 2008年2月21日 (木) 14時12分
それは、自分の子供に遺伝子調査をお願いしろってことですかね?
嫁を信じてても、どこかに不安が残ると、しこりになるんだよ。
嫁のこと信じたいんだよ、信じさせて欲しいんだよ。
疑心暗鬼になるからこういう記事を読むとへこむ。
でも読む、現実から目を逸らさない。
せめて3%ぐらいなら、まさか俺のところはないよな。
って直接聞けるのだが。
まぁ、10%の確率で俺もよそに子供つくって育てさせればいいのかね。モズクみたいにさ。
何がたりないって文章に愛が足りない。
あとフォローの「お父さん似ですね!」この文章を読んだ人にはフォローになってない。
ってより統計学もくそも関係なく自分に似てるって言われたら誰だって喜ぶわ!アホォ!
記事は面白かったです。
投稿 | 2008年2月21日 (木) 19時03分
確かにこのコメント欄がいつになく荒れているのが
男が本能的にこの手の事を嫌がる事を如実に表しているなw
今までの事だったらまだ「身も蓋もないよー」とかいって笑って流せてたものを10%も寝取られている、今の子は自分の子じゃないかもと思うとこんなにも反応がwお前ら分かりやすいな本当wそうあせんなやw今夜妻にでも聞いてみろw
投稿 | 2008年2月22日 (金) 00時48分
10人に一人が自分のこどもじゃないってことだろ?
その正確なソースがあやしいもんなんだが、どこにあんの?
投稿 | 2008年2月23日 (土) 22時04分
>民法772条に、「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」と記されていますが、けだし名言です。
何故これが名言でしょうか?妻が夫を含め、10人の男と寝ていれば、夫の子である確率は10分の1です。妻が夫と寝ることを拒絶して他の男と寝たり、夫と寝る時に避妊して、他の男と寝る時に避妊しなければ確率は0です。
つまり、たかが「夫婦関係」を理由に、夫の子どもと決め付けること自体が間違っているのです。鑑定して初めて夫の子どもかそうでないのかを決めればいいのです。
そういえば、昔、インチキ宗教政党のワタナベなんとかとかいう女議員ですが、夫の子どもではなく、池田大作の子を産んだといわれていますが、真相はどうなのでしょうか?
投稿 | 2008年3月 1日 (土) 09時35分