福田康夫首相は27日夜、首相官邸で、イスラエルのオルメルト首相と会談し、中東和平への協力や両国の経済関係強化を柱とする「日・イスラエル関係深化に関する共同声明」を発表した。両首脳はイランなどの核拡散防止に向けて協力することでも一致した。
イスラエル首相の訪日は11年ぶり。会談で福田首相は「中東和平への努力を支持する。我が国も和平実現に向け最大限の支援を行っていく」と述べ、和平プロセスへの支持と支援を表明、オルメルト首相は謝意を伝えた。さらにオルメルト首相は、パレスチナの経済的自立を通じ和平を促す日本の「平和と繁栄の回廊」構想も評価、早期具体化に向けて2国間協力の進展を確認した。
共同声明は(1)ハイレベル政治対話の継続(2)2国間の経済関係強化(3)2012年の外交関係樹立60年に向けた友好強化(4)中東和平プロセスでの協力--などの内容。昨年11月の米アナポリスでの中東和平国際会議で、オルメルト首相とアッバス・パレスチナ自治政府議長は年内の和平実現に合意している。【鵜塚健】
毎日新聞 2008年2月27日 19時45分 (最終更新時間 2月27日 22時12分)