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ずさん!社保庁 ろくに調べもせずに「圧力なし」と結論

2008.2.22 20:38
このニュースのトピックス年金問題

 社会保険庁は22日、群馬社会保険事務局の保険課長(当時)が昨年7月に、総務省の年金記録確認群馬地方第三者委員会の委員に、「社保事務局の不利になるようなことは言わないでほしい」と圧力をかけた疑惑についての内部調査結果を発表した。ところが、委員側には聞き取りをしていないにもかかわらず「圧力はなかった」と一方的に結論付ける内容で、疑惑にふたをする社保庁体質が変わっていないことが改めて浮き彫りになった。

 調査は、昨年12月の衆院厚生労働委員会で、民主党の内山晃氏が疑惑を指摘したのを受けて行われた。ところが社保庁は委員に調査協力を求めると「新たな圧力ととられかねない」として、委員と接触を持った社保庁職員らにしか聞き取りを行わず、職員の言い分だけで「圧力をかける発言は確認されなかった」と結論付けた。

 調査結果によると、昨年7月の群馬第三者委でこの委員が、保険料収納率アップのために社保事務所の指示で会社が厚生年金の虚偽届け出をしたケースの対応について質問。その4日後、群馬社会保険事務局の保険課長が委員を訪問し、「『収納率を意識した』といわれると職員が勝手にやっていると誤解を招く」などと説明した。委員はこの説明を「圧力」と受け止めたという。

 社保庁は22日の会見で「課長の説明が誤った趣旨で委員に受け止められた可能性はある」と認めたが、「処分するケースにはあたらない」と説明。委員の言い分の調査については「総務省を通じて委員が群馬で会見した内容を聞いている」としただけで、総務省に対する正式な調査依頼はしていなかった。

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