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「南部地鶏」偽装7年 せんべい汁の具材 青森の業者

2008年03月06日12時32分

 青森県八戸市を中心とする南部地方の名物「せんべい汁」のセット商品が具材にブロイラーの「種鶏」を使いながらパッケージには「南部地鶏」と表示、7年以上販売されていたことがわかった。販売会社側は秋田県の比内地鶏偽装問題を受け内部調査し、昨年10月に商品を自主回収。青森県も日本農林規格(JAS)法と景品表示法に基づき不適正表示をやめるように指導したが、「悪質性がない」として公表していなかった。

 せんべい汁は肉や魚でとっただし汁の中に、南部せんべいを割り入れて食べる郷土料理。同市の南部せんべい製造会社5社で作る「八戸せんべい汁生産協力会」が、せんべい、スープ、レトルト具材を合わせ、00年12月から約4万セット販売している。

 協力会によると、レトルト具材のトリ肉はブロイラーの種鶏だったが、商品企画段階で製造業者に確認したところ、「南部地鶏」の表示で問題ないと言われたという。

 だが、昨年の秋田の比内地鶏偽装問題で、協力会が業者に確認したところ、地鶏を使っていないことがわかった。青森県は報告を受け、改善を指導。協力会は回収後に販売を打ち切った。

 協力会の在家清吾代表は「消費者に対して大変申し訳ない」と話した。

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