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【食にメス】原料原産地表示 隠されてしまう中国産 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:食の安全
加工食品の原料原産地(原材料の原産地)表示の対象品目を増やすべきだという声が大きくなっている。中国製ギョーザ中毒事件に関連して「中国産の具(野菜やひき肉など)を使っているのに、表示されていないので消費者にはわからなかった」ことが大きな波紋を呼んだのである。
中国産の材料を使って中国国内でギョーザを製造すると「原産国・中国、輸入者・〇〇」と表示される。生協やJTという名前を信用して買っていた人も、最近は「原産国を確認するために袋の裏の表示を見るようになった」ようである。
しかし、中国産の具を使っているのはそれだけではない。中国産の具を日本に輸入して、日本でギョーザを製造すると、どこにも中国産の文字は表示されず、単に「製造者・〇〇」と日本企業の名前が表示される。日本で作られているが、ギョーザの具の産地(原料原産地)が表示されていないので、国産の野菜を使っているのか、中国産の野菜を使っているのかはわからない。
さらにこんなケースもある。中国産の具を中国からタイに運んで、タイでギョーザを製造すると「原産国・タイ、輸入者・〇〇」と表示される。表示だけ見ると、タイ産の具で作られたギョーザのように見えるが、具に使われている野菜などの産地がタイだという保証はない。
原材料が国を行き来すると原産地が隠れてしまう。まさに原産地ロンダリング(洗浄)といえるだろう。