県立淡路病院(洲本市下加茂)は5日、小児科の夜間救急(午後10時~午前9時)の受け入れを17日から休止すると発表した。小児科の当直医師が確保できなくなったためで、期間は当分の間としている。淡路島内では同病院だけが、24時間体制で小児科の救急を受け入れていた。夜間に島外への救急搬送が必要になった場合、淡路県民局と淡路広域消防事務組合で対応の調整を進めている。【登口修】
同病院は、94年に小児科の24時間体制での救急受け入れをスタートした。当初は医師6人で対応していたが、06年には4人になり、夜間宿直は神戸大医学部小児科と県立こども病院から医師を派遣してもらっていた。
しかし、今年3月末で医師4人のうち2人が異動になり、交代で経験の浅い医師5人が着任する。しかし、夜間宿直は医師1人体制のため、緊急時には十分な対応がとれないことが予想され、夜間受け入れを休止する。
同病院は入院が必要な2次救急以上の患者受け入れ、07年(1~12月)の救急患者は5219人。うち平日の夜間と土日祝日の患者は97%を占めている。救急患者のうち入院者は5・5%と少なく、1次救急の患者がほとんどという。
藤井康正・同病院管理局長は「コンビニ感覚で救急受診していることが医師の負担増にもつながっている。患者側も医療知識を高めたり、かかりつけ医に相談するなどしてほしい」と話している。
〔淡路版〕
毎日新聞 2008年3月6日