2008年02月27日11時09分[県西エリア]
4月から新たに産婦人科を開設する「流山総合病院」=流山市鰭ケ崎
妊婦の救急搬送時のたらい回しなどが社会問題となっている中、流山市鰭ケ崎の医療法人・社団愛友会「流山総合病院」(病床数二百四十八床、市村三紀男病院長)が四月から、新たに産婦人科を開設することが二十六日、明らかになった。産科医が減少する中で、既存の総合病院に産科が設けられるのは全国的にも珍しいといい、市村病院長は「総合病院ならではの、より安全性の高いお産を展開したい」と話している。
同日開かれた市議会三月定例会で、中川弘市議(流政会)の一般質問に飯田信義健康福祉部長が答えた。
同病院では現在、内科や小児科、外科、婦人科など十五科を診療しているが、県の医療計画に基づき、四月から既存の婦人科と併せて新たに産婦人科を設けて専門医二人による外来を開始。十月には分娩(ぶんべん)室などをオープンさせ、さらに専門医を増やして分娩を取り扱う。病床数は三十五床で、月間の分娩取り扱い数は、市内分娩数の約半分程度となる五十〜五十五件を見込んでいるという。
同病院によると、計画ではICU(集中治療室、六床)やER(救急救命室)、回復期リハビリテーション病棟なども設け、最終的には三百三十床となる増床を予定している。
婦人科が専門の市村病院長は「全国的に見ても、分娩数の減少をはるかにしのぐペースで産科が減っており、産科の医者を集めるのは至難の業」と指摘。「地域に医療サービスを提供する社会的責任がある。開業医との連携などを進め、本当の地域医療のモデルケースとしたい」と話している。
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