盗難品と知りながら貴金属などを買ったとして盗品等有償譲り受け罪に問われた福智町神崎、元町議、矢野博文被告(52)の初公判が25日、地裁田川支部であり、矢野被告は起訴事実を大筋で認めた。
起訴状によると、矢野被告は04年1月ごろ、自宅で住所不定、無職、三浦富美也被告(47)=窃盗罪などで起訴=から、盗品と知りつつネックレスなど45点(時価約312万円相当)を約20万円で買った。また、06年9月ごろ、三浦被告から版画1点(時価100万円相当)を5万円で買った。
検察側は冒頭陳述で、両被告は02年ごろ知り合い、間もなく矢野被告は盗品と知りつつ貴金属類を1グラム当たり500円で買うようになったと指摘した。
これに対し、矢野被告は06年の事件について「(買い受け)金額が違う。5万円でなく20万円」と述べたが、その他の起訴事実はすべて「間違いありません」と認めた。
矢野被告はこのほか、車を盗まれたと装い保険金を詐取したとして詐欺罪でも起訴されている。次回公判は4月、三浦被告の証人尋問が予定されている。【林田雅浩】
〔筑豊版〕
毎日新聞 2008年2月26日